Conya Doss - Ⅶ
快楽。
一言でこのアルバムを表現するならコレだ。
彼女の作品はいつもメロウで気持ちイイが、今回もまた例に漏れずに気持ちイイ。
そりゃ、こうして感想を記しているうちに疑問が浮かばないわけではない。
気持ちイイのは悪いことではないが、もっと、こう、自己主張があってもいいのではないか?
アレサやエタ、キャンディ、ピーブルズは単に気持ちイイだけじゃなかったからな。
(メロウ=悲しさを含んだ)気持ちよさとは対極の憤怒、そして壮絶さといったものをプンプンさせていた。
いわば喜怒哀楽をフル回転させたのが彼女たちであって、すなわちそれこそがソウル・ミュージックではないかと改めて思うわけなのだが、本作は喜怒哀楽を感じ取ることはできるが、壮絶さ、おれ的にはソウルの醍醐味、それが不足している。
まあ、そうした愚痴をグダグダ言うんなら最初から先ほど名前を挙げた先人たちを聴いとけって話だし、これはこれでいい作品であることは間違いない。
冒頭に記したように、とにかくメロウな快楽を体現している作品なのだから。いいですヨ。
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