Iggy Pop - Post Pop Depression
正直、俺はイギーのよいリスナーではない。
最初に聴いたのはインスティクトだったか、ブリック・バイ・ブリックだったか、ハードロック寄りな普通の売れ線ロックじゃんとしか思わなかった。LAメタルとの交流も多かったこともいい印象を受けなかった。俺はほんとうにヘビメタが嫌いだった。
上京してストゥージーズやイディオット、ラスト・フォー・ライフあたりの作品を聴くまでその印象は変わらなかったし、ネガティブな印象が払拭されたあとでも俺にとってのイギーは70年代であって、新作がリリースされても別に興味や関心は抱かなかった。再結成ストゥージーズも同様で、衝動で一枚購入したが未だに一度も聴いていない。
本作を聴きながら、ああイギーだと何度も思った。
畏怖したり感心したり苦笑したりしながら。
イギーを好きでも嫌いでもない人にこのアルバムを説明するなら、ラスト・フォー・ライフやイディオットあたりの焼き直し。だがイギーの出来は悪くないし、痛々しさなどは微塵もない。本人の年齢や近しい人間が次々亡くなっていることを思えば凄いことだ。力作。
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