2015年7月12日日曜日

憂歌団 - ST


75年のファースト。

はじめて憂歌団を聴いたのは中学生の頃だった。
当時、憂歌団=和製ブルースの最高峰という風潮が確かにあった。
というか、中学生レベルでは憂歌団以外に日本のブルースバンドなんか存在しないも同然だった。
ロッキン・オンにも、パチパチにも、その他友達の家にある音楽雑誌にも、ブルースバンドなんか載っていなかったのだ。ただ憂歌団だけが(新譜やライブのインフォメーション程度とはいえ)紹介されていた。
近藤房之助がビーイングからアルバムを定期的にリリースするようになるまでには数年の時間を要した。

ストーンズなどを通してブルースに幻想を抱いていたおれは、当然のように憂歌団のCDを借りてみた。当時は地方にいて、マディやウルフなどのベーシックアイテムすら聴くのが困難だったのだ。
ショップにあったのはフォーライフ時代のベストだが、残念なことにそれは少なくともおれが思い描いていたブルースとは違っていた。
ストーンズを通して思い描いたブルースよりも、むしろ普通の歌謡曲や演歌に近いように感じたのだ。 

そんな芳しいとはいえない出会いをした憂歌団を久々に聴いてみたのは、近所のブックオフにズラリとその作品が並んでいたからだ。おそらく、同一人物が売却したのだろう。それを見て、ふとファーストがほしくなった。トリオ時代は大方持っているが、なぜかこのアルバムはなかった。

もう何年ぶりかわからないほどご無沙汰だった憂歌団だが、圧巻だった。
ブルースの音源を聴くのも難儀したとリアルタイマーがよく述懐するところだが、そんな70年代前半にこれだけブルースのフィーリングをモノにしていたのは感嘆するしかない。
改めて聴くと演奏力のみならず、歌詞の完成度や、木村の声も相当に強力だ。
そして何より、サウンドも歌詞もいまなお決して古びてない。これには驚いた。
同時期のサウス・トゥ・サウスやソー・バッド・レヴューなどを聴いていると今となっては時代を感じる部分が少なくないが、憂歌団にはそれがない。

いまなお有効な75年のブルース。
この事実を認識したのは収穫だった。








2015年7月2日木曜日

2015年6月に買ったCD








 
  1. Catfish Hodeg - Different Strokes
  2. Rosalie Sorrels - Whatever Happened To The Girls That Was
  3. The Dells - They Said It Couldn't Be Done, But We Did It!
  4. Jimmy Custor Bunch - Hey Leroy
  5. George Clinton - You Shouldn't Nuf Bit Fish
  6. Ruth Brown - Late Date With Ruth Brown
  7.  Jerry Williams - Gone
  8.  VA - Ska All Mighty
  9.  Eric Roberson - The Collection
  10. VA - Bay Area Funk
  11. Teenie Hodges & Hi Rhythm - Collection 2000
  12.  Carla Thomas - Best Of The Singles Puls!
  13.  David Bromberg Band – Midnight On The Water
  14. Frankie Lee ^ Going Back Home
  15. Archie Shepp - Fire Music
半分ぐらいはまだ聴いてないテイタラク。
聴いたものはいずれもナイスですね、な内容で何より。

入手して嬉しかったのはカーラ・トーマスのベスト。
前から欲しかったんだ。ヤフオクで相場より安く入手できてちょっとハッピー。


ジワジワと気になっているのはティーニー・ホッジス。
disclogやwikiなどを参照してもまったくデータがない謎の一枚。
唯一、高橋”ティーチャー”誠のサイト(2008年より放置)で紹介されているのみ。
amazon.comやオクでも見かけないし・・・。
もしかしてすんごいレア盤をゲットしてしまったのかも。
そんな取らタヌなことよりも肝心の内容だが、ジャケにプリントされたコピー「Memphis Feel Good Music!!!!!!!!」を体現するもの。
サザンソウルだけが取るに足らない日常にたまった澱を一掃することができる。
そう、サザンソウルだけが!

追記

あとこれも買ってた


Zelda - フルムーン・プージャー
まだ聴いてない。

















Jill Scott - Golden Moments

先日発売されたジル・スコットのベスト。
最近、仕事中のBGMで聴いている。


本当はこの人のアルバムで一番好きなのは、セカンドのライブ盤だ。
あののびのびと腹の底からエモーションを搾り出すような歌い方はまさにソウル・ミュージック。
スタジオレコーディングでの歌い方は、あまりにも抑制しすぎているかのようなきらいがある。

ゆえにあまりスタジオ録音の楽曲を好んで聴くことはなかったが、これはこれで心地よい。
ベスト盤だから楽曲は当然粒ぞろい。



1. Jilltro
2. Golden
3. He Loves Me
4. Crown Royal
5. Slowly Surely
6. My Love
7. It's Lovem
8. Hate on Me
9. Whatever
10. Cross My Mind
11. The Way
12. The Fact Is (I Need You)
13. Long Walk
14. Comes to the Light
15. I Adore You
16. Gettin in the Way

2015年7月1日水曜日

Richard Hell & The Voidoids - Blank Generation



ほぼ25年ぶりぐらいに聴くのではないだろうか。
テレビジョンやジョニー、パティはたまに引っ張り出すというのに、リチャード・ヘルのCDは手に取ることすらなかった。
タイトル曲に関してはコンピで耳にすることもあるが、それ以外の楽曲はただただ懐かしく響く。
 
思い出されるのは高校2年の夏だが、確かにひと夏のBGMであったことは間違いない。
札幌のタワレコで、コステロやリプレイスメンツなどと一緒に買ったのだ。

ああ、そうだった。新日の月寒ドーム大会を見た帰りだ。
前日の土曜に開催された函館大会と続けて見たのだが、メインの武藤・蝶野対ウォーリアーズのショボかったこと!
函館でやった武藤・マサ対ウォーリアーズとなにからなにまで同じだったのだ。
むしろそれがメインじゃなかっただけ函館のほうがマシだったけど、ああ、やっぱりドサの試合はビッグマッチのリハーサルなんだな、とつくづく思ったものだった。
帰り道のJRでは、キオスクで買った週刊ファイトを何度も何度も読み返した。それしか時間を潰す方法がなかったからだ。

相変わらずへろへろしたヘルの声も、いま聴くとショボい音も、かつてのようなスリルを伴うことなく、メロウにすら感じるのはトシのせいか、それとも酒のせいか?

2015年6月27日土曜日

Eugene Record Song Book vol.2



聴いていると胸が苦しくなる。
いままでずっと、シャイライツは好きなグループのひとつぐらいの位置づけのはずなのに。
ユージン・レコードよりもサム・ディーズのほうが好きなはずだ。
KENTから出たサム・ディーズやフィリップ・ミッチェルの同様の企画よりも、遥かに切迫なのはどうしてなのだろう。 
Vol.1ではそんなことはなかった。
このvol.2はただひたすらに苦しい。
酒のせいだろうか、チャップリンの「街の灯」のラストシーンのようだ。 
嗚呼。


1. The Chi-lites / Are You My Woman?
2. Joss Stone / Stoned Out Of My Mind
3. Jackie Wilson / Helpless
4. Barbara Acklin / Am I The Same Girl
5. The Chi-lites / Give It Away
6. Peaches & Herb / Two Little Kids
7. The Chi-lites / Just Two Teenage Kids
8. The Chi-lites / Toby
9. Joss Stone /
10. Johnny Sayles / Troubles A Comin’
11. The Blind Boys of Alabama feat. Casey Dienel / There Will Never Be Any Peace
12. Timmy Thomas / Coldest Days Of My Life
13. The Chi-lites / Have You Seen Her
14. The Promises / Oh Boy
15. The Artistics / What Happened
16. Wales Wallace / We’re Not Happy
17. Loleatta Holloway / There’ll Come A Time
18. Ginji James / Until You Return
19. Lionel Hampton / Please Sunrise
20. George Benson / Soulful Strut






2015年6月14日日曜日

Grouper - Ruins



1曲目を聞いたときにはイイと思った。
遠くから聞こえるようなピアノ、囁くような声。
日当たりの悪い、ひんやりとした部屋を思わせる楽曲。
サティを聞いたときとそっくりな感触だ。
歌詞は不明だが恐らく幸福や充足感をうたってはいないだろう。しかし渇望もない。不幸でも幸福でもないあるがままを夢うつつでつぶやいているかのように思える。
LP時代ではないのが惜しいのは、このジャケットが実によくこの作品を一目で表現しているからだ。

が、問題はそのあとだ。
続くどの曲もあまりにも似通い過ぎている。
というよりも全部同じ曲にしか聞こえない。
ブルースによってそのようなシチュエーションには耐性のある俺ですらそう思うのだから、相当なもの。
冒頭の好印象すら忘れてしまうのはかなりヤバイと言わざるをえない。

眠れない夜にはいいのかも知れない。

2015年6月11日木曜日

Dub Pistols - Return of the Pistoleros



なんじゃこりゃ、ホントにダブ・ピストルズかよと耳を疑った新作。
「なんでこんなの聴いてるの」と嫁に真顔で呆れられるようなサウンドは、従来の彼らよりは湘南乃風に近い。
①、②と最後まで聴き通すことが不可能なダサさの曲が続き、4曲目でとうとうギブアップ。
意欲がすっかりと消えうせてしまいました。

もうこれで俺の中のリストから彼らの名前は消えたね。

2015年6月9日火曜日

Jerry Williams - Gone

 
昨日、HMVから届いた7枚のうちの1枚で最初に聴いたものがこれ。
ファンキーでソウルフルでメチャクチャかっこよくてヘビーローテーション。
声の質は線が細いが、それがまたチープで怪しくていい感じを醸し出している。
おかげで他のCDが聴けないまま。
憎いやつだぜジェリー・ウィリアムス。
オーティスのカバーもソウルフルで熱い。
72年リリースのファーストも最高。
クラプトンとの関係で有名な人だけど、クラプトンより断然イイだろ?
2005年没。


2015年6月3日水曜日

Conya Doss - Ⅶ

 
快楽。
一言でこのアルバムを表現するならコレだ。
彼女の作品はいつもメロウで気持ちイイが、今回もまた例に漏れずに気持ちイイ。

そりゃ、こうして感想を記しているうちに疑問が浮かばないわけではない。
気持ちイイのは悪いことではないが、もっと、こう、自己主張があってもいいのではないか?
 
アレサやエタ、キャンディ、ピーブルズは単に気持ちイイだけじゃなかったからな。
(メロウ=悲しさを含んだ)気持ちよさとは対極の憤怒、そして壮絶さといったものをプンプンさせていた。
いわば喜怒哀楽をフル回転させたのが彼女たちであって、すなわちそれこそがソウル・ミュージックではないかと改めて思うわけなのだが、本作は喜怒哀楽を感じ取ることはできるが、壮絶さ、おれ的にはソウルの醍醐味、それが不足している。
まあ、そうした愚痴をグダグダ言うんなら最初から先ほど名前を挙げた先人たちを聴いとけって話だし、これはこれでいい作品であることは間違いない。

冒頭に記したように、とにかくメロウな快楽を体現している作品なのだから。いいですヨ。
 

2015年5月31日日曜日

G.C. Cameron - Love Songs & Other Tragedies


DEEP & MELLOW。
このアルバムのほとんどが、俺がソウル・ミュージックに求めているサムシングでできている。
スピナーズ時代よりもディープな体質が前面に出ているからか。
ダンサーも、メロウも、スローも、逸品揃い。
聴かな恥、どこかで聞いたそんな言葉がふさわしいグレイトな一枚。


 

2015年5月28日木曜日

B.B.King - Blues Is King


以前のエントリーで、晩年のB.Bはギターを弾く指先がたどたどしくなろうが、そのシャウトは決して衰えなかったという意味のことを記したが、全面的に訂正する。

もちろん年齢を考慮すると尋常ではない声が出ていたが、やはり若き日からみると老いたることは否めなかった。
もちろん、80を過ぎてあれだけ声が出ていたのは相当に凄い話だが、考えてみれば精力に溢れていた時期のレコーディングがあれだけ残っているのだ。まあ、普通にそっち聴いたほうがいいよな。

このように全面的に意見を訂正・撤回する気になったのは、久々に「Blues Is King」を聞いてしまったからだ。
66年にシカゴで行われたライブのアルバムだが、しかしとにかく凄いね。これぞ名盤の称号にふさわしい出来。
とにかくパワーが凄い。金や女、仕事や交友関係でのちっぽけなブルースなんて吹っ飛ばされてしまう。

声も凄いし、B.B節全開のギターもタマらない。グイグイと突き進むバンドのグルーヴも相当なもんだ。
ブルースギターの評価の基準とはテクニックの上手い下手ではなく、誰のクセが好きかどうかなのだと思っているが、おれはB.Bのクセがやっぱり好きだな。

アルバムタイトルもイカしてる。
Blues Is Kingだもんな。

タイトル通り、やっぱりブルースは、B.Bは音楽のホームラン王だね。
そんな当然すぎるほど当然のことを再認識させられた珠玉のライブアルバム。
ブルース・ラヴァーも、そうじゃないヤツも、一家に一枚常備すべきマスターピースだ。

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