Sharon Forrester - Happy Day
ずっと長いこと、近所のブックオフ500円コーナーでシャロン・フォレスターの「ハッピー・デイ」が並んでいた。
ラヴァーズ・ロックの古典として余りに有名な「Sharon」を名盤であると信じて疑わない俺が思わず「ほう」などとひとりごちたのは言うまでもないが、なぜかレジに運ぶことはなく、そのうち買おうと思い続けて早一年。
買おうかと思いはするものの、頻発される3枚1000円セールの時すら結局は購入せず現在に至っていたのだが、昨日足を運んだところ、なんと100円コーナーにブチこまれているのを発見&サルベージした次第だ。
しかし、ま、手元でまじまじと見ると、どうして1年も迷った挙句に買わなかった理由が具体的にわかってきた。
まず、ジャケが悪い。
いかにもポスト・バブル時代特有の脱力感溢れたセンスのイラスト。ここ10数年なら癒し系とでも形容されるのだろうか。現在ならムーミングッズを買い漁っている女がターゲットというのが一目瞭然。
そういえば、この時代はジャネット・ケイやクレモンティーヌ、絵ブリシング・バット・ザ・ガールあたりがOLに持てはやされていた印象(当時、そのタイプのスケと接点ゼロだったので憶測)だが、本作もそうした層をターゲットにしていたのは疑うまでもないだろう。
「日本先行発売」という帯に付されたフレーズも不吉だ。てか、ジャマイカやイギリスでもリリースされたのか?
でも、ライナーは会田裕之だし・・・などとプレイしてみたのだが、おれはエスパーなのか? あるいは動物的な超鋭敏な本能で回避していたのか・・・。1曲目の「My Boy Lollipop」を聴いてしみじみ100円でよかったと思った。
そもそも考えてみりゃ、80~90年代のレゲエって好きじゃねえんだよな。リバーブの効いたドラムとか、シンセの音ってホントーにダサいし、あれがクールでオシャレだとされていた時代があったなんて信じられないぜ。当時も眼中になかったし、耳が変わった今でも余りいいとは思えない。
などと、最初はたった100円にもかかわらず損したとブツブツ愚痴っていたのだが、聴いているうちに、というか、ろくずっぽ聴きもせずダラダラBGMとしてタレ流しに掃除やら何やらをこなしているうち、これはこれでアリか、という気になってきた。
ファーストアルバムのように浸って聴くのではなく、あくまでBGMとしてなら。
考えてみりゃバックの音がダサいだけで、シンガーとしての実力は一級品。
ポンコツと化したかつてのレジェンドを引っ張り出しただけの作品ではないことは明らかだしね。
まあ、考えてみりゃ95年当時、裏方の思惑はどうであれ、伝説化していたシャロン・フォレスターのフルアルバムを日本製作で出せただけでも本当は凄いっちゃ凄いことだからなあ。
ライナーによれば本作⑪がクルマのCMで用いられるなどレコード会社も力を注いだようだが、結局先にたとえに挙げたジャネット・ケイやクレモンティーヌのように、日本で人気が定着することはなかったシャロン・フォレスター。
このあと、日本でアルバムがリリースされることはなかったようだが、まあ、今では誰をターゲットにしているのかまったく理解不能な色物化した活動を細々と日本で行っている(らしい)ジャネットやクレモンティーヌみたくなるよりはマシか。
当時の日本のレコード会社ってカネあったんだなあ、とつくづく思わせた本作。
バブルは終わったが、まだ世の中に勢いがあった時代に思いを馳せつつ、快適な掃除のお供にどうぞ。
ラヴァーズ・ロックの古典として余りに有名な「Sharon」を名盤であると信じて疑わない俺が思わず「ほう」などとひとりごちたのは言うまでもないが、なぜかレジに運ぶことはなく、そのうち買おうと思い続けて早一年。
買おうかと思いはするものの、頻発される3枚1000円セールの時すら結局は購入せず現在に至っていたのだが、昨日足を運んだところ、なんと100円コーナーにブチこまれているのを発見&サルベージした次第だ。
しかし、ま、手元でまじまじと見ると、どうして1年も迷った挙句に買わなかった理由が具体的にわかってきた。
まず、ジャケが悪い。
いかにもポスト・バブル時代特有の脱力感溢れたセンスのイラスト。ここ10数年なら癒し系とでも形容されるのだろうか。現在ならムーミングッズを買い漁っている女がターゲットというのが一目瞭然。
そういえば、この時代はジャネット・ケイやクレモンティーヌ、絵ブリシング・バット・ザ・ガールあたりがOLに持てはやされていた印象(当時、そのタイプのスケと接点ゼロだったので憶測)だが、本作もそうした層をターゲットにしていたのは疑うまでもないだろう。
「日本先行発売」という帯に付されたフレーズも不吉だ。てか、ジャマイカやイギリスでもリリースされたのか?
でも、ライナーは会田裕之だし・・・などとプレイしてみたのだが、おれはエスパーなのか? あるいは動物的な超鋭敏な本能で回避していたのか・・・。1曲目の「My Boy Lollipop」を聴いてしみじみ100円でよかったと思った。
そもそも考えてみりゃ、80~90年代のレゲエって好きじゃねえんだよな。リバーブの効いたドラムとか、シンセの音ってホントーにダサいし、あれがクールでオシャレだとされていた時代があったなんて信じられないぜ。当時も眼中になかったし、耳が変わった今でも余りいいとは思えない。
などと、最初はたった100円にもかかわらず損したとブツブツ愚痴っていたのだが、聴いているうちに、というか、ろくずっぽ聴きもせずダラダラBGMとしてタレ流しに掃除やら何やらをこなしているうち、これはこれでアリか、という気になってきた。
ファーストアルバムのように浸って聴くのではなく、あくまでBGMとしてなら。
考えてみりゃバックの音がダサいだけで、シンガーとしての実力は一級品。
ポンコツと化したかつてのレジェンドを引っ張り出しただけの作品ではないことは明らかだしね。
まあ、考えてみりゃ95年当時、裏方の思惑はどうであれ、伝説化していたシャロン・フォレスターのフルアルバムを日本製作で出せただけでも本当は凄いっちゃ凄いことだからなあ。
ライナーによれば本作⑪がクルマのCMで用いられるなどレコード会社も力を注いだようだが、結局先にたとえに挙げたジャネット・ケイやクレモンティーヌのように、日本で人気が定着することはなかったシャロン・フォレスター。
このあと、日本でアルバムがリリースされることはなかったようだが、まあ、今では誰をターゲットにしているのかまったく理解不能な色物化した活動を細々と日本で行っている(らしい)ジャネットやクレモンティーヌみたくなるよりはマシか。
当時の日本のレコード会社ってカネあったんだなあ、とつくづく思わせた本作。
バブルは終わったが、まだ世の中に勢いがあった時代に思いを馳せつつ、快適な掃除のお供にどうぞ。
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